二日市温泉

【二日市温泉】
二日市温泉は古くは吹田温泉(すいたのゆです)に言われ、現存する最古の物語「竹取物語」にも「筑紫の国に湯浴みにまろらむ」とあり吹田温泉のことではないかといわれています。また八世紀(万葉の歌人大伴旅人も太宰帥(だざいのそち)に任じられ、妻を亡くした悲しみを歌に記して詠んだ「湯の原に鳴く芦田鶴はわがごとく妹に恋ふれや時わかず鳴く」は、当時この地に「湯の原」があったことをうかがわせて興味深いです。また二日市温泉のはじまりは藤原鎌足の子孫、藤原虎麿が筑前国の守護としてこの地に赴任し、その子瑠璃子姫がはやり病に犯された時「ここから東の方に紫の雲がたなびく華原に温泉がある。ここで入浴させれば必ず病気が治る」と薬師如来のおつげがあり、実際に入浴させるとたちまち病が完治したといわれ、これが二日市温泉のはじまりとされています。